Nuss 法後の疼痛管理における 2 部位クライオアブレーションの影響
Impact of 2-site cryoablation on pain control after the Nuss procedure
論文情報
- 著者
- Heitsman CG, Robertson JO, Krishnagopal RVS, Lopez M, Guelfand M, Park HJ, DiFiore JW
- ジャーナル
- Journal of Pediatric Surgery・2026
- DOI
- 10.1016/j.jpedsurg.2026.163342
- PubMed
- PMID: 42532170
- サンプルサイズ
- n = 82
- 研究デザイン
- 後ろ向き・単一施設の比較研究(1 部位クライオ 43 名 vs 2 部位クライオ 39 名・21 歳以下)
- 領域
- measurement
論文紹介
クライオアブレーション(肋間神経の冷凍凝固)を「1 か所」凍らせるか「2 か所」凍らせるかで、 Nuss 法後の痛みに差が出るのかを比較した後ろ向き研究です(2026 年 7 月)。
結果:差が確認されたのは 1 項目だけ
| 項目 | 1 部位 | 2 部位 | P | 判定 | |---|---|---|---|---| | 平均疼痛スコア | 2.9 | 2.2 | 0.1 | 差は確認されず | | 最低疼痛スコア | 0.4 | 0.0 | 0.03 | 2 部位が低い | | 静注オピオイド | 21.0 | 13.0 OME | 0.81 | 差は確認されず | | 経口オピオイド | 50.9 | 46.4 OME | 0.98 | 差は確認されず | | 入院期間 | 31.8 | 28.8 時間 | 0.75 | 差は確認されず |
🔴 読み方の注意:「差が確認されなかった」は「効果がない」ことの証明ではありません。 著者ら自身が「より大きな標本であれば、小さな改善を検出できる検出力が得られるかもしれない」と述べています。
限界
- 後ろ向きの研究(ランダム化されていない) - 単一施設・82 名 - 対象は 21 歳以下 - 🔴 利益相反の開示あり:上席著者が本研究で使用したクライオプローブの製造企業のコンサルタント (ただし本研究に対する報酬・資金提供はないと明記)
主要な所見
- 2023 年 1 月〜2026 年 1 月に Nuss 法(Park System)を受けた 21 歳以下を後ろ向きに解析(Cleveland Clinic Children's Hospital・米国)
- 1 部位クライオ 43 名(52.4%)vs 2 部位クライオ 39 名(47.6%)。年齢構成・バー本数・変形重症度は同等(平均 Haller index 4.9 vs 4.4・P = 0.09)
- 手技の違い:1 部位は肋骨下縁で肋間神経の主枝のみを凍結。2 部位はさらに下位肋骨の上縁を凍結し、副枝(collateral branch)も標的にする
- 🟡 平均疼痛スコア:2.9 ± 1.7 vs 2.2 ± 1.4(P = 0.1・差は確認されなかった)
- 最低疼痛スコア:0.4 ± 1.2 vs 0.0 ± 0.0(P = 0.03・2 部位で有意に低かった)
- 🟡 静注オピオイド 21.0 ± 36.4 vs 13.0 ± 15.9 OME(P = 0.81・差は確認されなかった)
- 🟡 経口オピオイド 50.9 ± 48.7 vs 46.4 ± 32.3 OME(P = 0.98・差は確認されなかった)
- 🟡 入院期間 31.8 ± 20.6 vs 28.8 ± 12.2 時間(P = 0.75・差は確認されなかった)
- 著者らの結論:2 部位クライオは平均疼痛スコアをわずかに数値上下げ、最低疼痛スコアは統計学的に有意に下げたが、オピオイド消費量や入院期間の差にはつながらなかった。より大きな標本での検討が必要
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