健常成人の筋量・筋機能維持に必要なタンパク質摂取量:系統的レビューとメタ解析・メタ回帰
Systematic review and meta-analysis of protein intake to support muscle mass and function in healthy adults
論文情報
- 著者
- Nunes EA, Colenso-Semple L, McKellar SR, Yau T, Ali MU, Fitzpatrick-Lewis D, Sherifali D, Gaudichon C, Tomé D, Atherton PJ, Camprubi Robles M, Naranjo-Modad S, Braun M, Landi F, Phillips SM
- ジャーナル
- Journal of Cachexia, Sarcopenia and Muscle・2022
- DOI
- 10.1002/jcsm.12922
- PubMed
- PMID: 35187864
- サンプルサイズ
- n = 74
- 研究デザイン
- 系統的レビュー + メタ解析 + メタ回帰(PRISMA 準拠・PROSPERO 登録)・74 RCT を統合・年齢/RE 参加/タンパク質量でサブグループ分析
- 領域
- muscle-hypertrophy
論文紹介
Nunes らによる、健常成人でタンパク質摂取量↑が筋量・筋力を改善するかを統合した 系統的レビュー + メタ解析 + メタ回帰です(74 RCT)。**現代の「どれだけ摂ればいいか」 の基準論文**として広く参照されます。
主要結果:
- 筋トレ併用時の除脂肪体重(LBM)増加:SMD = 0.22(p<0.01・62 研究) - 若年層で明確な効果は ≥1.6 g/kg/日(高齢者は 1.2-1.59 g/kg/日) - 下肢筋力:≥1.6 g/kg/日で SMD = 0.40(19 研究) - 筋トレなしでは効果はほぼゼロ(総量↑ × 筋トレ の組合せが必要)
著者は「増やしたタンパク質は、レジスタンストレーニングと組み合わせて初めて 意味のある筋量・下肢筋力の増加につながる。若年者は 1.6 g/kg/日以上、高齢者は 1.2 g/kg/日以上が目安」と結論づけています。
pectus.jp での位置付け:
漏斗胸者は痩せ型・少食が多く「もっと食べろ」の解像度が求められます。この論文は:
- 「1.6 g/kg/日以上×筋トレ」=目標値の論文根拠 - 食べるだけではダメ・トレーニングとセットの科学的裏付け - 総量が主・分配は従(→ Trommelen 2023 と対)
当サイトの [栄養ガイド](/articles/pectus-nutrition-guide/) の「増やす前提」と [筋トレ総合ガイド](/articles/pectus-training-guide/) の「食×トレ両輪」を 論文で支える一本です。
限界: - RCT が中心だが研究間の異質性あり(介入内容・タンパク質源のばらつき) - 対象は健常成人(漏斗胸者を直接対象にした研究ではない=applicability: extrapolated) - 効果量は小〜中程度(劇的な差ではない)
applicability は `extrapolated`(漏斗胸患者を直接対象にしていないが、健常成人の筋量・筋力データから外挿)と分類しています。
主要な所見
- 健常成人でタンパク質摂取量↑が筋量・筋力・身体機能を改善するかを、74 RCT の系統的レビュー+メタ解析+メタ回帰で検証(PROSPERO CRD42020159001)
- 筋トレ併用時の除脂肪体重(LBM)増加: SMD = 0.22(95% CI 0.14-0.30・p<0.01・62 研究)=小〜中程度の効果
- 若年層(<65 歳)で LBM 効果が明確に出るのは ≥1.6 g/kg/日、高齢層(≥65 歳)は 1.2-1.59 g/kg/日で効果
- 下肢筋力: ≥1.6 g/kg/日で SMD = 0.40(p<0.01・19 研究)/ベンチプレス <65 歳で SMD = 0.18(p=0.01・32 研究)
- 筋トレなしでは効果はほとんど出ない(タンパク質単独ではダメ・筋トレとの併用が前提)
- 握力・機能テストへの効果は不明確または限定的
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