1食で筋肉に使えるタンパク質はどれだけか?1日のタンパク質分配への含意
How much protein can the body use in a single meal for muscle-building? Implications for daily protein distribution
論文情報
- 著者
- Schoenfeld BJ, Aragon AA
- ジャーナル
- Journal of the International Society of Sports Nutrition・2018
- DOI
- 10.1186/s12970-018-0215-1
- PubMed
- PMID: 29497353
- 研究デザイン
- ナラティブレビュー(急性・長期研究を統合し 1 食あたりのタンパク質利用上限と 1 日分配の目安を導出)
- 領域
- muscle-hypertrophy
論文紹介
Schoenfeld & Aragon による、「1 食のタンパク質上限」通説を批判的に検討した レビュー論文。用量ではなく分配戦略の実務的ガイドラインを提示します。
主要結果:
- 1 食 20-25g 説は成立しないが、酸化は増える → 過剰分の全部が捨てられるわけではない - 推奨:0.4 g/kg/食 × 最低 4 食で 1.6 g/kg/日(下限) - 上限 2.2 g/kg/日 なら:0.55 g/kg/食 × 4 食 - 速吸収プロテイン単独 vs 食事併用で最適 1 食量が変わる(食事の方が長く効く)
pectus.jp での位置付け(重要):
漏斗胸の [Trommelen 2023](/papers/trommelen-2023/)(1 食に上限なし・100g 12h 効く)と 併せ読みで、「総量が主・分配は従」の運用モデルが完成します。棲み分け:
- Trommelen 2023:生理学的には「1 食上限」は存在しない(大食い OK) - Schoenfeld-Aragon 2018:実務では 4 食分散が推奨 =合成刺激の頻度メリット - どちらも同じ結論に至る:まず総量を確保、分散は次段階の最適化
漏斗胸者は少食で「1 日 4-6 食」が現実的にきつい人が多い(→ [朝食が入らない人へ](/articles/pectus-and-breakfast/))。 この論文が示す下限 1.6 g/kg/日 と Nunes/Tagawa の上限プラトー(≒1.5-1.6 g/kg/日)が一致するのは注目点。
限界: - ナラティブレビュー(メタ解析ではない・evidenceLevel B) - 個人差(速吸収 vs 遅吸収・食事構成)で最適値は変動 - 対象は健常成人・筋トレ層(漏斗胸者向け直接研究ではない=applicability: extrapolated)
applicability は `extrapolated`(漏斗胸患者を直接対象にしていないが、成人筋トレ層の分配データから外挿)と分類しています。
主要な所見
- 「1食でタンパク質は 20-25g までしか筋肉に使えない」という通説を、急性・長期研究の両側面から批判的にレビュー
- 20g 超で酸化↑は確かだが、過剰分すべてが酸化されるわけではなく一部は筋タンパク質合成に回る
- 推奨:0.4 g/kg/食 × 最低 4 食で 1.6 g/kg/日(下限)を推奨
- 上限 2.2 g/kg/日 の場合:0.55 g/kg/食 × 4 食(同数の食事で分散)
- プロテイン源が速吸収(ホエイ等)単独か、遅吸収(食事+他マクロ)併用かで最適 1 食量は変わる
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