C 小規模・後ろ向き 漏斗胸 患者直接
成人漏斗胸患者における Nuss 手術後のポリソムノグラフィ上の客観的睡眠の質の改善
Improvement in Polysomnographic Objective Sleep Quality in Adults with Pectus Excavatum After the Nuss Procedure
論文情報
- 著者
- Yang MC, Lan CC, Wu YK, Hsieh MS, Wei BC, Cheng YL
- ジャーナル
- World Journal of Surgery・2020
- DOI
- 10.1007/s00268-019-05311-5
- サンプルサイズ
- n = 28
- 研究デザイン
- 前向き前後比較(術前 vs 術後 6 ヶ月)・終夜 PSG + PSQI + ESS・対照群なし
- 領域
- sleep
論文紹介
Yang 2020 は、成人の漏斗胸患者 28 名に対して Nuss 手術の前と術後 6 ヶ月に終夜ポリソムノグラフィ(PSG)を行い、 客観的な睡眠の質がどう変わるかを調べた前向き研究です。同じ台湾の研究グループによる Cheng 2018 では、漏斗胸患者における睡眠時無呼吸の有病率が調べられています。
結果は、主観(PSQI)と客観(PSG)の両方で改善を示しました。REM 睡眠の割合は 15.6% から 20.4% へ増え、 睡眠中の短い覚醒反応の頻度(覚醒指数)は 9.5 から 8.2 へ下がっています。一方で日中の眠気(ESS)には有意な変化が検出されず、 深睡眠(徐波睡眠)の結果は抄録には記載されていません。
読み方の注意は 2 つあります。第一に対照群のない前後比較であり、時間経過や手術という出来事そのものの影響を分離できません。 第二に、この結果から、術前に REM 睡眠が不足していたことや、漏斗胸の形状が睡眠に及ぼす影響を確定することはできません。 個人の疲れの原因を示すものでもありません。
主要な所見
- 成人漏斗胸患者 28 名を Nuss 手術の術前と術後 6 ヶ月で比較(前後比較・対照群なし)
- 主観的睡眠の質(PSQI 中央値)7 → 5 に改善(p=0.029)。「睡眠の質が悪い」割合 64.3% → 35.7%
- REM 睡眠の割合 15.6% → 20.4% に増加(p=0.016)
- 覚醒指数(arousal index)9.5 → 8.2 に低下(p=0.045)=睡眠の分断が減った
- 日中の眠気(ESS)は有意な変化が検出されず(p=0.955)
- 深睡眠(徐波睡眠)の結果は抄録に記載がなく、変化の有無・有意差は抄録からは確認できない
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