鳩胸(突出胸郭)
Pectus Carinatum
鳩胸(pectus carinatum・ペクタス・カリナートゥム) は、胸骨が前方に突き出した状態の先天的な胸郭変形です。
英語の pectus carinatum は、pectus(胸)+ carinatum(竜骨状の)の組み合わせで、船の竜骨のように胸骨が前方に突き出した形状からこの名前がついています。
漏斗胸 との違い
| 項目 | 漏斗胸 (PE) | 鳩胸 (PC) |
|---|---|---|
| 胸骨の方向 | 後方(凹む) | 前方(突き出る) |
| 発症頻度 | 多い | 漏斗胸の 1/5 程度 |
| 性差 | 男性に多い | 男性に多い |
| 心肺機能 | 影響あり | 比較的少ない |
| 治療 | Nuss 法・Ravitch 法・Vacuum Bell | 装具療法(ブレース)・Ravitch 法 |
発症頻度
先天性胸壁変形のうち、漏斗胸が 90%、鳩胸が 5% を占めるとされます(残りは混合型・その他)。
鳩胸の主な特徴
- 胸の中央が前方に張り出して見える
- 思春期に進行することが多い(漏斗胸より進行が遅い)
- 心肺機能への影響は漏斗胸より少ない
- 見た目の悩みが中心的な問題になることが多い
治療法
鳩胸では装具療法(ブレース)が第一選択になることが多く、若年期に開始すれば構造的な改善が期待できます。重度の場合は Ravitch 法による外科的修復も選択肢です。
漏斗胸・鳩胸の研究比較
Abushahin 2025 は、小児漏斗胸と鳩胸の運動時心肺応答を比較した研究で、両者の応答パターンに違いがあることを報告しています。