🫀 解剖

胸骨

Sternum

胸骨(Sternum) は、胸の中央にある縦長の扁平骨です。漏斗胸の解剖学的な中心となる骨です。

構造

胸骨は 3 つの部分に分かれます。

1. 胸骨柄(manubrium)  - 上端・鎖骨と関節する
2. 胸骨体(body)       - 中央部分・肋軟骨と接続
3. 剣状突起(xiphoid)  - 下端・小さな突起

成人では 3 つの部分が癒合して 1 本の骨になっていますが、思春期頃までは独立しています。

機能

  • 胸郭の前壁を構成
  • 心臓・大血管の保護
  • 肋骨と肋軟骨で連結し、呼吸時の胸郭運動を支える
  • 胸の筋肉(大胸筋など)の付着部

漏斗胸との関連

漏斗胸 は、胸骨が背中側に向かって凹んだ状態です。具体的には:

  • 胸骨体の部分が後方に陥没
  • 凹みは胸骨と肋軟骨の接合部から始まる
  • 凹みの最深部は通常、胸骨体の中央〜下部
  • 剣状突起の位置は比較的保たれる

漏斗胸の手術(Nuss 法Ravitch 法)は、いずれもこの胸骨の位置を正常な位置に戻すことを目的とした手術です。

重症度評価

漏斗胸の重症度は、胸骨の凹みの程度を Haller indexCorrection index で数値化して評価されます。

「胸を張る」と胸骨

ポーズの言葉で「胸を張る」と表現される姿勢は、胸骨を前方に押し出す動きです。漏斗胸者では構造的な制約があるものの、姿勢矯正で胸骨周囲の動きを最大化することが、見た目への一つの介入になります。